ものづくり作家のブランドと作品構築
そもそも「ものづくり作家」にブランドは必要なのか?という疑問は前々から持っていて、ものづくりの活動をしていると相手にわかりやすくどう伝えるか?というのが最大の課題になります。
自分の思いを正しく伝えるのはとても難題です。場数を増やすと自分のコンセプトを分かりやすく伝えるひとつの手段が「ブランド構築」だと思えてきました。
ブランド構築というと小難しいマーケティング戦略とか思い浮かべますがそいうのではなく、簡単シンプルに「なぜ(どんな)ものづくりして、(なぜ)売っているのか」を伝える手段として必要だな~というお話です。
もっとわかりやすくすると、作っているものを末永く愛用してもらえるかなど、購入したあとのサービスや責任を総合してブランド構築と言えると思うのです。
ブランドを作ることによって認知度や品質を上げる
伝えること:まずは看板を作ってみる
実は看板を作ったのは去年のこと。それまで看板のことなど考えたことありませんでした(笑)そう、まずは自分は何ものであるのかを伝えることです。
イベントや展示用の看板を作ることを決め、さっそく工房にある板で作ってみました。
参考にしたサイト
パン屋さんのための看板自作マニュアル
必要なもの
- 木の板
- ペンキ(刷毛ぬりとスプレー)デザンしてプリントした紙(コピー用紙)
- マスキングテープ
- デザインカッター
- 仕上げラッカースプレー
いざ作ってみての感想は、もっと簡単なデザインにしておけば良かった(泣)という・・・こと。しかし伝えたいことはこの看板しっかりとあります。
看板デザインが、なぜ分数なのか?特に深い意味はないです(笑)、少数点の数字より分数の方が分かりやすいと思いませんか?分数を作った人ってすごいな~美しいな~と思います。
・・・ということで分母は(土台なので)屋号名にして分子は着物とミシンにしています。イコールは洋服となりますが、この答えって(イコールの先は)お客様のニーズなんです。
作品の構築:ブランドタグ
さすがにタグと洗濯ネームを作ると社会的責任を実感しますね。アパレル販売は洗濯ネームは義務付けされています、洗濯ネームの表示規定は消費者庁のホームページで確認を。
タグや洗濯ネームも大したものではありませんが、あるのとないとでは随分購入する方の安心感が違いますよね。
よくネット販売で実名を公表していない作家さんが多くいますが、それは違和感を感じます。
自分の作品を売っていて何故そこに責任がもてないのか?と不思議になります、ね。
特定商取引法ってあるじゃない?と思うワケです。
「変わらなく良いものを」伝える売り方
(佐賀・楠の杜手づくり市にて)
販売をしていてよく言われるのが「イッカン張りは良いわね」
「着物から作ってあるなんて素敵ね~」という声です。販売ブースに見に来て下さる方たちは可愛さや良いものを知っているんですよね。だから興味あって共感を得れば持って帰ってくれるんです。自分に足りないのは何なのか?ということを考えると「ブランド構築」への自信なんですね。売っているものを最後まで責任持ちますよ~という気持ちなんですよね。アイディア(技術)とセンスを売っているというのが最近になって自覚してきました。
お客様と共感するものを創ること、それもひとつにブランド構築になるんではないかと思います。
これからもコツコツと積み上げてき、さらにブランドと作品構築を極めていきたいと思います。